原料トレーサビリティ基準
JHFC-A-006 制定:2026年9月3日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月3日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
健康食品の原料は、採取地から加工、精製、小分け及び配合までに複数の事業者とロットを経由することがある。名称が同じでも、由来生物、使用部位、採取時期又は加工履歴が異なれば、規格との対応は変わる。伝票上の仕入先だけでは上流の分岐や混合を復元できず、異常時の対象範囲も定められない。本基準は、受入原料から起点及び使用製品までを双方向にたどれる管理状態を確立するために制定する。
第1条(目的)
本基準は、健康食品原料の識別、供給経路、ロット変換及び製品への使用履歴を記録し、品質判定に用いた資料並びに異常時の対象範囲を再構成できる状態を評価することを目的とする。
第2条(適用範囲)
本基準は、植物、動物、微生物、鉱物、発酵物及び化学合成物に由来する原料並びに添加物の調達、輸送、受入れ、保管、小分け、混合及び製造への払出しに適用する。商社を介する取引、海外調達、再包装及び複数ロットの統合を含む。
第3条(用語の定義)
- 1. 原料系譜:原料の起点から中間加工、移送、受入れ及び製品使用までの主体とロットの連鎖をいう。
- 2. 由来識別情報:生物種、使用部位、産地、採取又は製造時期、製法その他、原料を特定する情報をいう。
- 3. ロット変換:分割、小分け、混合又は再包装により、入庫時とは異なるロット識別子を付す操作をいう。
- 4. 質量収支:受入量、使用量、在庫量、損失量及び廃棄量の対応を示す記録をいう。
- 5. 双方向追跡:原料から使用製品を追う追跡と、製品から使用原料へ戻る遡及の双方をいう。
第4条(要求事項)
- 1. 事業者は原料ごとに、一般名称、由来生物及び使用部位、製造又は採取地域、供給者、製造者並びに原料規格を識別する。名称のみで異なる由来を統合せず、仕様書、原産地資料、受入表示及び発注記録の一致により確認する。
- 2. 供給経路は、製造者から商社、輸送者、小分け者を経て受入場所に至る順序で記録する。各主体の受渡日、数量、容器識別及びロット番号を連結し、納品書、輸送記録、通関資料又は供給者証明を横断して経路の空白を確認する。
- 3. 分割、統合、小分け又は再包装を行う場合は、変換前後のロット番号、数量、実施日、設備及び実施者を対応表に残す。複数原料ロットを一つにまとめたときは構成ロットを消さず、作業記録と質量収支により投入と産出の関係を検証する。
- 4. 受入判定には、対象ロットの同一性、事業者が設定した純度その他の規格、検査成績書及び輸送状態を対応付ける。規格値は事業者が根拠とともに定め、適用版を記録する。供給者資料だけで同一性を確定する場合は、その採用理由と確認責任者を明らかにする。
- 5. 保管及び払出しでは、原料ロット、保管区画、状態表示、数量、使用期限並びに製造指図番号を記録する。先入れ順だけに依存せず、実際に計量したロットを製品ロットへ結び付け、在庫台帳、秤量記録及び製造記録の照合で確認する。
- 6. 第三者検査を用いる場合は、採取された検体がどの原料ロット及び容器群を代表するかを定める。採取記録、封かん、受渡し及び成績書を一つの識別子で連結し、JHFC-A-003に従い、試験対象を別ロットへ拡張して表示しない。
- 7. 追跡不能、数量不一致、表示の付替え又は供給者からの変更通知を認めた場合は、関連原料と製品を保留し、影響範囲、判定及び是正を記録する。模擬追跡では任意の製品から全使用原料へ、任意の原料から全使用先へ到達できるかを確認する。
第5条(評価区分)
- 適合:由来、供給経路、ロット変換、品質資料及び製品使用先が双方向に連結し、数量の対応を説明できる。
- 一部適合:主要な系譜は確認できるが、補助的な受渡資料又は数量記録に不足があり、対象を保留した上で是正計画がある。
- 不適合:起点若しくは使用先を特定できない、ロット変換の対応がない、又は不一致を判定せず使用している。
第6条(運用)
事業者は原料系譜台帳及び模擬追跡の結果により自己適合宣言を行える。本協会は申請に基づき、選定した製品又は原料について双方向の記録を確認できる。供給経路、加工条件若しくは識別方法の変更時及び定期点検時に、本基準への適合を見直す。
附則
本基準は2026年9月3日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
