高齢者向け表示基準
JHFC-L-009 制定:2026年9月11日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月11日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
高齢者向けの表示では、文字を大きくするだけでは、容器のどこを見て何を確認するかが伝わらない場合がある。説明の読取りと購入操作を別の者が支援する場面もあり、本人の選択と支援者による入力を区別する必要がある。年齢だけから読解力や使用条件を一律に推定せず、実際の表示環境と確認行動を通じて情報の伝わり方を検証するため、本基準を定める。
第1条(目的)
健康食品の表示について、高齢の利用者が商品を識別し、数量、取扱い及び注意を理解して照会できる状態を評価する。読みやすさの設計から確認作業、本人の選択を尊重した受付までを連続して管理することを目的とする。
第2条(適用範囲)
事業者が高齢者向けとして提供する容器包装、説明書、販売画面、注文書及び相談時の説明に適用する。家族等の支援を想定した案内や代行入力も含む。本基準は対象年齢の一律な境界を設定せず、事業者が表示の想定利用者と閲覧条件を定め、その設定理由を明らかにする。
第3条(用語の定義)
- 1. 基幹情報:商品識別、摂取目安、使用方法、保存、注意及び連絡先など、利用時に直接確認する情報。
- 2. 読取り条件:印刷面、照明、閲覧距離、画面設定及び補助機器の使用を含む確認環境。
- 3. 操作支援者:本人の依頼を受け、表示の読取りや注文入力を補助する者。
- 4. 理解確認課題:表示を見ながら必要な情報を探し、その意味又は次の操作を説明する確認作業。
- 5. 代替説明:同じ内容を拡大紙面、音声又は対話等で提供する説明手段。
第4条(要求事項)
- 1. 表示設計部門は想定する読取り条件を記述し、文字、行間、色の差、余白及び紙面の反射について事業者の規格と根拠を提示する。実寸の容器及び通常設定の画面で読取りを確認し、拡大した原稿だけで合否を決めない。規格を満たさない箇所は出稿前に修正して再確認する。
- 2. 基幹情報は見出しと配置を統一し、同じ商品を表す略称を紙面ごとに変えない。注意文を装飾や挨拶文の間へ埋め込まず、色又は図記号だけに意味を持たせない。表示上の探索順序を記録し、利用者が指定情報を見つける課題で配置の妥当性を確かめる。
- 3. 一日量、一回量及び容器全体の数量を区別し、単位を数値から離さない。図で個数を示す場合も文字による説明を添え、包装から取り出す操作と摂取の操作を分ける。現物を使って数量と手順を説明する課題を設け、図だけから異なる量を読み取る箇所を修正する。
- 4. 高齢者向けという名称のみで、すべての利用者に同じ使用方法が当てはまると扱わない。開封、計量及び飲み込みに関する表示は製品仕様に基づき審査し、根拠のない粉砕や容器の詰替えを案内しない。注意事項には必要に応じて「治療中・投薬中の者は医師に相談」と記載し、承認された注意原稿との一致を点検する。
- 5. 販売画面では確定、戻る、数量変更及び取消しを識別しやすくし、操作の制限時間を設ける場合は延長又は再開方法を説明する。追加商品や継続購入を初期選択で混入させない。画面拡大や読み上げを使った操作試験により、選択内容を確定前に確認し直せることを記録する。
- 6. 支援を伴う受付では、本人の選択、支援の範囲及び入力内容の確認方法を記録する。家族等の同席だけで代理権があると扱わず、代理申込みの場合はその権限と確認経緯を別に管理する。受付責任部門が応対記録を点検し、支援者の提案を本人の同意として記録していないか確認する。
- 7. 紙面を読めない場合の拡大版、音声又は電話説明への到達手段を示し、接続用の図形コードだけに依存しない。代替説明でも摂取上の注意と保存条件を省かず、聞き直しや再送を受け付ける。窓口案内の到達試験と説明原稿の照合によって、媒体間の欠落を確認する。
- 8. 理解確認課題の対象者選定、実施条件、迷いが生じた箇所及び修正判断を評価資料として保管する。事業者が判定規格を定め、その根拠を示し、年齢構成だけを評価の代表性の根拠としない。資料管理部門は試験対象版を識別し、実際の問合せで判明した誤読を再評価と差替え完了まで追跡する。
第5条(評価区分)
- 適合:全要求について読取りと操作の検証記録があり、基幹情報の理解及び本人の選択確認が成立している。
- 一部適合:基幹情報と注文操作に支障はなく、補助的な評価資料の索引不足等について是正担当と完了予定が明らかである。
- 不適合:数量や注意を読み違える表示を放置する、代替説明で重要事項が欠落する、又は本人と支援者の意思を区別せず受注する。
第6条(運用)
事業者は自己適合宣言に評価した容器、媒体及び読取り条件を明記する。本協会は提出された理解確認課題と修正履歴から、宣言の範囲を確認する。字体、容器形状、画面操作又は支援受付の変更時には該当課題を再実施し、本協会は読取り環境の変化を踏まえ本基準を見直す。
附則
高齢者向け表示の設計及び検証に関し、本基準は2026年9月11日に施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
