多言語表示基準
JHFC-L-010 制定:2026年9月11日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月11日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
健康食品の多言語表示は、言語ごとに別の担当部門や制作経路で作られることがある。原文の更新が一部の翻訳へ届かない場合や、否定語、単位、対象者の条件が訳文から失われる場合には、同じ商品の案内でありながら異なる使用説明となる。本基準は、翻訳の流暢さだけに依存せず、情報の対応と公開された版の組合せを確かめる仕組みを定める。
第1条(目的)
原文から各言語への変換、校閲、組版及び公開を管理し、商品仕様と重要な注意が言語を切り替えても保持される状態を評価する。訂正を必要とする文を特定し、関連する全言語の掲載箇所へ変更を伝達できるようにする。
第2条(適用範囲)
同じ健康食品について事業者が複数言語で提供する容器包装、添付資料、販売画面、字幕、音声及び照会用説明に適用する。国内向け外国語案内も含み、国境を越える販売の有無を問わない。異なる市場の商品仕様は別に識別し、翻訳による差と仕様による差を混在させない。
第3条(用語の定義)
- 1. 基点原稿:各言語へ展開する情報の出発点として承認された原稿とその版。
- 2. 対応単位:見出し、文、表のセル又は音声区間等、原文と訳文を関連付ける最小の管理単位。
- 3. 言語別用語票:成分名、剤形、単位及び注意語について承認訳と使用条件を記した資料。
- 4. 意味照合:対象、数量、条件、否定及び行動指示が原文と訳文で一致するかを確かめる作業。
- 5. 公開組合せ表:商品仕様、基点原稿及び配信中の各言語版の対応を記した一覧。
第4条(要求事項)
- 1. 表示責任部門は、翻訳開始前に商品仕様と基点原稿を確定し、対応単位へ識別子を付す。未確定箇所を訳者の判断で補完させず、質問と回答を原稿へ戻して承認する。翻訳依頼票、商品仕様及び基点原稿を照合し、異なる処方の説明が同一案件へ混入していないか確認する。
- 2. 成分名、原料由来、剤形及びアレルゲンの語は言語別用語票で管理する。承認訳のない語は、そのままの表記又は説明を採用する理由を記録し、似た語への置換で別成分を示さない。供給者の名称資料や承認済み原材料表を根拠とし、校閲時に訳語と対象物の対応を検証する。
- 3. 含量、摂取量、単位、範囲記号及び小数表記を項目別に点検する。容器全量と一日量を混同せず、単位換算が必要な場合は換算元、算式及び端数処理を保存する。協会として共通の数値閾値を設けず、事業者が表記規格を定め根拠を提示し、訳文からの再計算で転記を確かめる。
- 4. 否定、条件付きの指示、対象者及び例外は意味照合の必須対象とする。摂取上の注意や保存条件を翻訳先の紙面不足を理由に短縮しない。訳者とは別の確認担当が原文と訳文を読み合わせ、判断の分かれた箇所は解決理由を記録する。逆翻訳のみをもって公開承認の根拠としない。
- 5. 認定や登録の名称を訳す場合は原名称、対象及び発行主体との関係を保持し、別地域の制度名へ置き換えない。翻訳では説明しきれない区分は原名称と補足を併記する。登録資料等との対応を確認し、制度上の対象と商品説明の対象がずれていないかを審査する。
- 6. 印刷及び画面実装後に、文字欠け、文字化け、改行による単位の分離、左右の記述方向及び字幕と音声の対応を確認する。言語切替えで別商品へ移らないことも操作試験に含める。組版担当は承認訳との照合結果を実寸見本又は実画面へ残し、原稿段階の承認だけで出稿しない。
- 7. 自動翻訳を制作補助に用いた場合も意味照合を経た版だけを事業者の表示として公開する。未審査の翻訳を公開画面で動的に生成しない。対応言語と照会可能な言語が異なる場合は窓口に明示し、未提供の言語を選ぶと説明なく別言語へ進む仕様を避ける。公開設定と窓口案内を実際の操作で確認する。
- 8. 原文改訂時は公開組合せ表から関連言語と掲載箇所を抽出し、各訳文の変更要否、担当及び反映状態を管理する。重要情報が不一致の言語版は整合確認まで掲載を保留する。旧訳、用語票、審査判断及び訂正通知は保存期間と根拠を定めて保持し、差替え後の画面から対応単位を逆に追跡できるようにする。
第5条(評価区分)
- 適合:すべての公開言語について第4条の照合が完了し、商品仕様、数値及び注意の対応を公開版から説明できる。
- 一部適合:意味と公開版の組合せに相違はなく、用語票の検索性等に限る不足へ修正計画と期限を設定している。
- 不適合:成分又は量を誤訳する、否定や対象条件を落とす、未審査訳を公開する、又は改訂済み原文と矛盾する訳文を掲載し続ける。
第6条(運用)
多言語表示の自己適合宣言では対象言語と媒体を列記し、公開組合せ表を根拠資料とする。本協会は言語間の対応単位を抽出し、翻訳依頼から実装後確認までを点検する。言語追加、翻訳委託又は自動変換手段の変更に合わせて運用を再評価し、誤訳事例の蓄積に応じて本基準を見直す。
附則
本基準による多言語表示の評価は、2026年9月11日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
