GABA 品質・表示基準
JHFC-S-004 制定:2026年9月3日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月3日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
GABAはγ-アミノ酪酸の略称であるが、食品原料では発酵、酵素変換、植物等からの抽出又は化学合成など異なる経路から得られ、原料そのものの重量とGABA量は一致しない。発酵物や抽出物には遊離アミノ酸、有機酸、糖類その他の成分が共存し、非選択的な測定ではGABAを過大又は過小に扱うおそれがある。本基準は、GABAの化学的同一性、生成由来及び選択的定量を表示と結び付けるため制定する。
第1条(目的)
本基準は、GABAを含む健康食品について、対象成分の識別、生成又は抽出由来、原料組成、含量単位、分析選択性、安定性、検査及び由来に応じた注意情報を評価することを目的とする。
第2条(適用範囲)
本基準は、γ-アミノ酪酸を含有成分として表示する精製原料、発酵物、植物抽出物その他の原料、及びそれらを配合した経口製品に適用する。原材料中に自然に含まれる微量成分を、定量根拠なくGABA配合品として扱わない。
第3条(用語の定義)
- 1. GABA:γ-アミノ酪酸として化学的に同定された物質をいう。
- 2. 生成由来:微生物発酵、酵素変換、抽出、化学合成その他、GABAを得る経路をいう。
- 3. GABA含有原料:GABA以外の発酵基質、抽出固形分又は担体を含む原料をいう。
- 4. 遊離GABA量:製品中から抽出され、γ-アミノ酪酸として選択的に定量された量をいう。
- 5. 共存アミノ酸:原料又は製品中にGABAとともに存在し、試験の選択性又は表示解釈に関係するアミノ酸をいう。
第4条(要求事項)
- 1. GABAの同一性は、標準物質との保持挙動及びアミノ基を持つ他成分からの分離を確認できる分析法で判定する。単に総アミノ酸、総窒素又は非選択的な呈色を測定した値をGABA量としない。標準物質の値付け、誘導体化を用いる場合の反応条件及びクロマトグラムを試験記録に保持する。
- 2. 発酵又は酵素変換による原料は、基質、使用微生物又は酵素の識別情報、GABA生成工程、失活・除去及び精製の概要を記録する。植物等からの抽出では使用部位、原料国、抽出溶媒及び濃縮方法を、化学合成では主要出発物質と精製工程を区分する。由来表示は工程図とロット別供給者資料で裏付ける。
- 3. GABA含有原料については、原料総量、GABA量、担体及び残存する発酵基質又は抽出固形分を区別する。純度又は含有率の規格は事業者が製法と用途を踏まえて定め、根拠とともに開示又は照会可能にする。グルタミン酸その他の共存アミノ酸及び製造経路から生じ得る関連物質は、定量妨害と原料組成の両面から評価する。
- 4. 含量はGABAそのものの質量単位で、一日摂取目安量に対応させて表示する。「発酵物配合量」「抽出物量」又は原料投入量をGABA量として示さず、原料含有率による計算値と最終製品の実測値を識別する。複数のGABA原料を配合する場合は、合算対象、算定式及び各原料ロットを記録する。
- 5. 製品からの定量では、たんぱく質、糖、酸、着色成分及び他のアミノ酸による抽出・誘導体化・検出への影響を剤形ごとに確認する。発酵食品素材や植物抽出物を含む複雑な配合では、添加回収、分離状態その他の方法で選択性を検証し、原料成績書だけで最終製品の含量を判定しない。
- 6. 安定性評価は、温度、湿度、光、製品中の水分及び液性を考慮し、GABA実測量と外観その他剤形の品質項目を追跡する。粉末の吸湿、液状品での沈殿又は配合成分との反応が測定に影響する場合は、その条件を試験計画に含める。保存規格と表示値は事業者が根拠資料に基づいて定める。
- 7. 検査項目は、GABA同一性及び定量に加え、由来に応じて微生物、残留溶媒、農薬、重金属、発酵工程又は原料植物に関係する物質を選定する。第三者検査を示す場合はGABAを選択的に測定した方法、原料か最終製品か及び対象ロットを明示し、総アミノ酸試験との違いを公開要約で識別可能にする。
- 8. 注意表示には、発酵基質、原料植物、培地又は賦形剤に由来するアレルゲンその他の申告対象を製造資料から評価して反映する。妊娠・授乳中、医薬品を使用中又は医療上の管理を受ける者には、最新の公的情報に基づく相談案内を設ける。摂取目安、保存方法及び異常時の使用中止と連絡先を、含量表示と同じ製品仕様に対応させる。
第5条(評価区分)
- 適合:GABAが他のアミノ酸から識別され、生成由来、原料組成、遊離GABA量、安定性及び由来別検査が一貫している。
- 一部適合:選択的定量と表示の対応はあるが、共存成分の評価又は由来資料の一部が不足し、補完措置が記録されている。
- 不適合:原料重量をGABA量として表示する、非選択的試験だけで定量する、又は発酵・抽出由来を裏付ける工程資料がない。
第6条(運用)
事業者は、由来別原料仕様、分析法の選択性資料、配合記録、製品定量及び保存試験を基に自己適合宣言を行える。本協会は申請に応じ、表示GABA量から生成工程、標準物質及び製品クロマトグラムまでを確認できる。基質、微生物、原料植物、抽出法、剤形又は定量法の変更時には再評価を行う。
附則
本基準は2026年9月3日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
