カルシウム(ドロマイト等鉱物由来)品質・表示基準
JHFC-S-006 制定:2026年9月3日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月3日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
鉱物由来カルシウム原料は、採掘鉱床、鉱物組成及び焼成等の加工によって、カルシウムの化学形、マグネシウム等の共存元素並びに不溶性成分の状態が異なる。ドロマイトの名称だけでは元素としてのカルシウム量を示さず、原料重量とカルシウム量も同一ではない。また、天然鉱物には地質由来元素が随伴し得る。本基準は、鉱物種、採掘由来、化学形及び元素量を対応させ、鉱源に即した検査と表示を検証可能にするため制定する。
第1条(目的)
本基準は、ドロマイト、石灰石その他の鉱物を起点とするカルシウム原料を含む健康食品について、鉱物学的及び化学的同一性、採掘・加工由来、元素換算、製剤形態、安定性、随伴元素検査並びに注意表示を評価することを目的とする。
第2条(適用範囲)
本基準は、天然鉱物から得た炭酸カルシウム、酸化カルシウムその他のカルシウム化合物を原料とする経口製品に適用する。貝殻、卵殻、サンゴ、乳その他を唯一の起源とするカルシウム原料は対象外とし、複数起源を配合する場合は鉱物由来部分を区別する。
第3条(用語の定義)
- 1. 鉱物由来カルシウム:採掘された鉱物を選鉱、粉砕、焼成、反応又は精製して得るカルシウム原料をいう。
- 2. 鉱源情報:鉱物名、鉱山又は採掘地域、鉱床の識別及び一次加工地に関する情報をいう。
- 3. 化学形:炭酸塩、酸化物、水酸化物その他、製品中のカルシウムを構成する化合物形をいう。
- 4. 元素カルシウム量:化合物又は原料の重量ではなく、カルシウム元素として求めた量をいう。
- 5. 随伴元素:鉱床又は加工工程に由来し、カルシウムとともに原料へ移行し得る元素をいう。
第4条(要求事項)
- 1. 原料は、鉱物名と化学形を区別して特定し、回折、分光又は元素組成等から原料の状態に適する複数の情報で同一性を確認する。ドロマイトではカルシウム及びマグネシウムを含む炭酸塩鉱物としての整合を調べ、単一元素の検出だけでドロマイトと判定しない。焼成又は反応後は、加工による相変化を反映した規格を用いる。
- 2. 鉱山若しくは採掘地域、鉱床又は採掘ロット、選鉱地及び精製地を識別し、粉砕、洗浄、焼成、消化、中和その他の工程を原料仕様書に記録する。鉱源を混合する場合は混合前の識別と配合管理を残す。由来表示は採掘・供給資料及び工程図により裏付ける。
- 3. 含量は元素カルシウムの質量単位で、一日摂取目安量に対応させて示す。鉱物原料量、カルシウム化合物量及び元素量を相互に置き換えず、ドロマイト中のマグネシウムを表示する場合も元素別に定量する。乾燥、強熱又は水和状態を補正する場合は換算式を保持し、表示値と規格は事業者が根拠を定め提示する。
- 4. 錠剤、カプセル、粉末、顆粒、液状懸濁品等の形態ごとに、粒度、分散、沈降、吸湿、固結及び他成分との反応が採取代表性と定量結果へ及ぼす影響を評価する。難溶性粒子を含む製品では試料均質化及び分解操作の妥当性を確認し、上澄み等の一部だけで含量を判定しない。
- 5. 安定性評価では、化学形、水分、二酸化炭素との接触、液性及び包装条件に伴う固結、沈殿又は形態変化を観察する。液状品又は複合処方では析出後も規定量を採取できるかを確認する。保存条件、再分散方法及び表示値の維持基準は、事業者が製品別データから設定する。
- 6. 検査項目には同一性、元素カルシウム量及び必要に応じマグネシウム量を含める。鉱源の地質資料と製法を踏まえ、鉛、カドミウム、ヒ素、水銀その他の随伴元素並びに酸不溶性物質等から対象を選び、除外理由も記録する。分析では試料分解の完全性、干渉及び定量限界を確認し、事業者が各規格と根拠を提示する。
- 7. 表示には、鉱物由来であること、原料名又は化学形、元素カルシウム量、併記する元素の対象及び製品形態に応じた使用方法を整合させる。沈降する製品には必要な再分散方法を示す。医薬品を使用中又は医療上の管理を受ける者への相談案内、摂取目安を超えない旨及び異常時の使用中止は、最新の公的情報と製品別評価に基づき記載する。
第5条(評価区分)
- 適合:鉱物種と加工後の化学形が識別され、鉱源、元素カルシウム量、製剤内の均一性及び随伴元素検査が相互に対応する。
- 一部適合:元素量と鉱物由来は確認できるが、鉱床履歴又は懸濁製品の採取代表性に補足が必要で、是正計画がある。
- 不適合:原料重量を元素カルシウム量として表示する、単一元素だけで鉱物種を判定する、又は鉱源に応じた随伴元素を評価していない。
第6条(運用)
事業者は、鉱源資料、加工工程図、鉱物・化学形の同定結果、元素分析及び製剤安定性資料により自己適合宣言を行える。本協会は申請に基づき、表示元素量から使用鉱物、採掘ロット及び試料分解記録までを確認できる。鉱源、焼成条件、化学形、粒度、剤形又は分析法を変更した場合は再評価する。
附則
本基準は2026年9月3日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
