ナットウキナーゼ品質・表示基準
JHFC-S-013 制定:2026年9月3日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月3日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
ナットウキナーゼは、納豆菌の培養・発酵物から得られる酵素画分として流通するが、原料粉末量、たんぱく質量及び酵素活性は同じ指標ではない。活性値は基質、反応条件、標準品及び算出法に左右され、加熱、湿気や製剤加工によって変化し得る。発酵原料には大豆成分、培地成分及び別の酵素も共存し得る。本基準は、菌株と発酵ロット、酵素同一性、活性測定及び表示単位を追跡できるようにするため制定する。
第1条(目的)
本基準は、ナットウキナーゼを含む健康食品について、菌株・培養由来、酵素画分の同一性、活性規格と測定条件、含量表示、製造・失活管理、第三者検査、保存及び注意情報を評価することを目的とする。
第2条(適用範囲)
本基準は、納豆菌として管理されたBacillus属菌株の培養又は発酵工程から得たナットウキナーゼ含有原料及びこれを配合した経口製品に適用する。発酵大豆粉末、納豆粉末、菌体量又は総プロテアーゼ活性を、裏付けなくナットウキナーゼ活性として表示しない。
第3条(用語の定義)
- 1. ナットウキナーゼ:特定された納豆菌株の発酵工程から得られ、規定した基質と条件で測定される酵素画分をいう。
- 2. 生産菌株:原料製造に使用し、由来及び保存履歴が管理された微生物株をいう。
- 3. 活性単位:基質、反応時間、温度、液性、終点及び計算法を含む試験法によって定義される値をいう。
- 4. 酵素画分:培養物から分離、濃縮、精製又は乾燥して得た、ナットウキナーゼを含む画分をいう。
- 5. 残存活性:製造又は保存後の製品について、表示に用いた方法で確認される活性をいう。
第4条(要求事項)
- 1. 生産菌株は、菌株識別情報、入手又は分離の由来、保存・継代履歴及び作業用種の管理方法を記録する。菌株の同一性は形態や一般的な菌種名だけに依存せず、適切な微生物学的又は遺伝学的資料と照合する。菌株変更又は混入が疑われる場合の判定手順を定める。
- 2. 培地の主要原料、種培養、発酵、固液分離、濃縮、精製、乾燥及び担体添加の工程をロット記録に残す。大豆を使用する工程と大豆を使用しない工程を区別し、培地及び加工助剤に由来するアレルゲンを評価する。加熱、液性調整その他の操作が酵素活性へ及ぼす影響を工程検証に含める。
- 3. 酵素画分の同一性は、分子サイズ、ペプチド情報、酵素学的性質又は分離パターンから製法に適した資料を組み合わせて確認する。総たんぱく量、原料粉末量又は非選択的なプロテアーゼ試験だけで同定せず、共存酵素による測定応答を評価する。事業者は識別規格と根拠を提示する。
- 4. 活性試験法には基質の種類とロット、反応条件、停止又は終点判定、標準品、空試験及び計算方法を明記する。方法を変更又は外部法へ移管するときは旧法との関係を検証する。最終製品中の着色成分、たんぱく質、酸性成分その他の妨害と、製品からの抽出回収を剤形別に確認する。
- 5. 表示は一日摂取目安量あたりの活性単位を基本とし、原料重量又はたんぱく質量を併記する場合は別欄で区別する。製造時の投入活性を期限までの残存活性として扱わず、事業者が表示値と出荷・期限時規格を定め、安定性資料とともに根拠を提示する。異なる試験法の単位は換算根拠なく併合しない。
- 6. ロット検査には菌株由来資料、酵素同一性、活性及び微生物管理を含め、培地、精製剤、乾燥担体その他の工程から残留し得る物質をリスクに応じて選定する。第三者検査の表示は、原料か最終製品か、同一性か活性か、採用試験法及び対象ロットを特定できる成績書に基づくものとする。
- 7. 安定性評価では、温度、湿度、光、液性、打錠圧、造粒、被包及び他成分との混合が残存活性に与える変化を確認する。包装別に未開封及び必要な開封後条件を設定し、保存方法を表示する。大豆その他のアレルゲン、医薬品の使用中又は医療上の管理を受ける者への相談案内、異常時の利用中止及び連絡方法は、公的情報と製品別評価に基づき示す。
第5条(評価区分)
- 適合:生産菌株、発酵・精製ロット、酵素同一性、試験法で定義した活性、残存活性及び表示が連結している。
- 一部適合:菌株と活性表示は確認できるが、共存酵素の識別又は製品抽出回収に補足が必要で、是正計画が記録されている。
- 不適合:原料重量を活性として示す、試験条件を特定できない、又は投入時活性だけで期限内の表示を裏付ける。
第6条(運用)
事業者は、菌株台帳、培養・精製記録、酵素同定資料、活性試験手順、製品成績及び安定性資料により自己適合宣言を行える。本協会は申請に基づき、表示単位から試験基質、製品ロット及び発酵ロットまでを確認できる。菌株、培地、発酵条件、精製・乾燥法、担体、剤形又は活性試験法の変更時には再評価する。
附則
本基準は2026年9月3日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
