ルテイン・ゼアキサンチン品質・表示基準
JHFC-S-014 制定:2026年9月3日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月3日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
ルテイン及びゼアキサンチンは近接した構造を持つカロテノイドであり、遊離型と脂肪酸エステル型、幾何異性体及び立体異性体が存在する。植物抽出物では他のカロテノイドや油脂が共存し、総カロテノイド量、抽出物量及び各成分量は一致しない。光、酸素及び熱による異性化・分解も分析値に影響する。本基準は、由来原料、化学形、成分別定量及び安定性を明確にするため制定する。
第1条(目的)
本基準は、ルテイン又はゼアキサンチンを配合する健康食品について、原料由来、化学形と異性体、成分別含量、抽出・製剤工程、分析時の変化、第三者検査、保存及び注意表示を評価することを目的とする。
第2条(適用範囲)
本基準は、植物、微生物その他の明示された起源から得た遊離型若しくはエステル型のルテイン、ゼアキサンチン又は両者を含む原料及び経口製品に適用する。総カロテノイド、β-カロテンその他の色素を、成分別確認なしにルテイン又はゼアキサンチンとして扱わない。
第3条(用語の定義)
- 1. 遊離型:水酸基が脂肪酸とエステルを形成していないルテイン又はゼアキサンチンをいう。
- 2. エステル型:水酸基の全部又は一部が脂肪酸と結合した形態をいう。
- 3. 幾何異性体:二重結合周辺の配置が異なる異性体をいう。
- 4. 立体異性体:同じ結合関係を持ち、空間配置が異なる成分をいう。
- 5. 遊離体換算量:エステル型の組成を踏まえ、遊離型成分に相当する基礎で示した量をいう。
第4条(要求事項)
- 1. 原料起源は、植物では学名、使用部位、栽培・採取地域及び収穫後処理を、微生物では菌種・株及び培養工程をロットごとに記録する。抽出後の原料は、複数カロテノイドの分離パターンと適切なスペクトル又は標準物質を用いて由来資料と照合し、色調又は総吸光だけで同一性を判定しない。
- 2. 抽出溶媒、けん化の有無、精製、結晶化、油脂への分散、乳化、被包及び乾燥担体を工程資料に示す。けん化前後では遊離型とエステル型のどちらを出荷規格とするかを特定し、処理中の異性化又は酸化を監視する。植物粉末、抽出物、色素製剤及び精製成分を区別する。
- 3. ルテインとゼアキサンチンは分離して同定・定量し、ゼアキサンチンについて立体異性体を表示又は規格化する場合は対象を明示する。幾何異性体及び共存するカロテノイドの扱いを分析手順に定める。事業者は原料由来と加工法に応じた組成規格を設定し、参照品及びクロマトグラムとともに根拠を提示する。
- 4. 含量は一日摂取目安量あたり、ルテイン及びゼアキサンチンをそれぞれ質量単位で示す。遊離型、エステル型又は遊離体換算量の別、換算に用いたエステル組成並びに実測・計算の別を明記する。抽出物重量、油脂や担体を含む製剤重量及び総カロテノイド量を各成分量へ読み替えない。
- 5. 製品分析では、採取から抽出、けん化、濃縮及び測定までの光、酸素、温度及び処理時間を管理し、操作中の異性化・分解を評価する。油脂、乳化物、被包物、錠剤その他の剤形からの回収性と、ルテイン・ゼアキサンチン間の分離選択性を確認し、事業者が分析性能の受入規格を定める。
- 6. ロット検査には、由来同一性、化学形、成分別含量及び異性体プロファイルを含める。栽培又は培養環境と抽出・精製工程を踏まえ、農薬、微生物、重金属、残留溶媒その他から対象を選定し、除外理由も記録する。第三者検査では検体段階、けん化の有無、定量対象及びロット対応を成績書で明示する。
- 7. 安定性試験では、ルテイン及びゼアキサンチンを別々に追跡し、光、酸素、熱、水分、油脂基剤の酸化及び配合成分が異性体分布と含量に与える変化を観察する。遮光性、酸素透過性及び開封後取扱いを包装仕様と結び付け、事業者が保存規格を設定する。表示には由来、化学形、成分別量、保存方法及び異常時の利用中止・相談案内を整合させる。
第5条(評価区分)
- 適合:由来、遊離型・エステル型、異性体、成分別実測量、分析時の変化管理及び保存資料が一致する。
- 一部適合:成分別表示は確認できるが、エステル組成又は製剤からの回収資料に不足があり、補完措置が定められている。
- 不適合:総カロテノイド量を各成分量とする、化学形を示さず換算する、又は分析操作中の異性化を管理していない。
第6条(運用)
事業者は、由来記録、抽出・製剤工程、成分別・異性体別分析、換算資料及び保存成績により自己適合宣言を行える。本協会は申請に応じ、表示量から化学形、標準物質、抽出又は培養ロットまでを確認できる。起源、使用部位又は菌株、抽出・けん化条件、基剤、包装若しくは分析法を変更した場合は再評価する。
附則
本基準は2026年9月3日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
