オリゴ糖品質・表示基準
JHFC-S-018 制定:2026年9月5日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月5日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
オリゴ糖は単一物質の名称ではなく、構成単糖、結合様式及び重合度の異なる糖質群を含む。原料固形分には目的オリゴ糖のほか、単糖、二糖、高重合糖及び反応副生成物が共存し、原料重量や糖質量だけでは目的成分量を示せない。酵素反応、分離・精製及び保存中の加水分解も組成を変え得る。本基準は、糖鎖組成、製法、分別定量及び表示対象を明確にするため制定する。
第1条(目的)
本基準は、オリゴ糖を配合する健康食品について、化学的同一性、原料由来、糖組成、製造管理、目的成分の定量、表示換算、検査、保存及び注意情報を評価することを目的とする。
第2条(適用範囲)
本基準は、構成単糖、結合様式又は重合度範囲を事業者が定義したオリゴ糖原料及びこれを含有量表示する経口製品に適用する。糖質総量、シロップ重量又は原料混合物量だけを目的オリゴ糖量として示すものには適用しない。
第3条(用語の定義)
- 1. 目的オリゴ糖:事業者が名称、構成単糖、主要結合及び重合度の範囲により表示対象として定義した糖質をいう。
- 2. 糖組成プロファイル:目的成分、単糖、二糖及び高重合糖等の構成を分離して示す情報をいう。
- 3. 重合度分布:糖鎖を構成する単糖単位数の分布を、採用した分析条件で示したものをいう。
- 4. 反応由来成分:酵素反応、加水分解又は転移反応に伴って残存若しくは生成する糖類等をいう。
- 5. 固形分基準:水分を区別し、原料又は製品中の固形分に対する組成を扱う算定基礎をいう。
第4条(要求事項)
- 1. 目的オリゴ糖は、構成単糖、主要な結合様式、重合度範囲及び必要な異性体情報によって定義する。一般名だけに依存せず、標準品との分離挙動、酵素分解特性、質量情報その他の適切な資料を組み合わせて同一性を確認し、測定対象に含める糖鎖と除外する糖類を規格書に示す。
- 2. 糖質基材の由来、酵素又は触媒、反応、失活、脱色、脱塩、濃縮、分画及び乾燥の履歴をロットに結び付ける。使用酵素の基原、加工助剤及び担体を記録し、由来原料のアレルゲン並びに反応・精製工程から残留し得る成分を評価する。製法変更時は糖組成への影響を比較する。
- 3. 原料及び製品について、目的オリゴ糖、単糖、二糖、高重合糖、水分並びに製法上重要な反応由来成分を区分した組成資料を備える。事業者は目的成分比率及び組成変動の規格を定め、その根拠を提示する。シロップ、粉末その他の形態では固形分基準と製品現物基準を混同しない。
- 4. 定量法は目的糖鎖を共存糖から分離できる条件を採用し、保持時間又は検出応答、標準品、校正、前処理及び回収率を記録する。複数のオリゴ糖を一括定量する場合は合計へ含めた成分を列挙し、差し引き法を用いる場合は直接測定項目、不確かさ及び適用できる製品組成を明らかにする。
- 5. 含量表示は、一日摂取目安量又は製品単位における目的オリゴ糖の質量として示し、原料製剤量、固形分量及び糖質量と区別する。複数種類を配合する場合は種類別量又は合計の構成が確認できる資料を保持する。事業者が表示規格を定め、最終製品試験及び換算過程を根拠として提示する。
- 6. 最終製品では、他の糖類、糖アルコール、食物繊維、香味成分及び賦形剤による分析妨害を調べ、剤形に適した抽出条件を検証する。第三者検査として開示する際は、原料又は製品の別、測定した糖鎖範囲、分析法、対象ロット及び結果の算定基準を成績書で特定する。
- 7. 安定性確認では、水分、温度、液性及び保存期間に伴う加水分解、褐変、吸湿又は結晶化を製剤別に観察する。液状品及び開封後に水分条件が変わる製品は取扱期間を検討する。表示にはオリゴ糖の種類、含量の定義、保存方法、由来原料の注意事項及び過量利用を避けるための製品別案内を整合して記載する。
第5条(評価区分)
- 適合:目的糖鎖の定義、製造由来、糖組成、分別定量、製品含量及び保存中の組成が追跡できる。
- 一部適合:目的成分量は確認できるが、異性体の識別又は開封後の組成資料に不足があり、補完予定が記録されている。
- 不適合:原料重量若しくは糖質総量を目的オリゴ糖量とする、又は合計定量に含めた糖鎖を特定できない。
第6条(運用)
事業者は、目的糖鎖仕様、製造記録、糖組成プロファイル、製品定量及び安定性資料により自己適合宣言を行える。本協会は申請に基づき、表示量から分析ピーク、製品ロット及び反応原料までを確認できる。基材、酵素、反応条件、分画法、含量定義、剤形又は分析法の変更時には再評価する。
附則
本基準は2026年9月5日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
