難消化性デキストリン品質・表示基準
JHFC-S-019 制定:2026年9月5日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月5日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
難消化性デキストリンは、でん粉の分解、加熱処理及び精製を通じて得られる糖質画分であり、原料植物、反応条件及び分画方法により糖鎖分布が異なる。デキストリン総量、水溶性固形分及び公定・妥当性確認済みの方法で測定した難消化性画分は同一ではない。製品中の他の糖質や食物繊維も測定値へ影響し得る。本基準は、でん粉由来の追跡、難消化性の測定定義、製品での回収及び表示量を対応させるため制定する。
第1条(目的)
本基準は、難消化性デキストリンを含む健康食品について、基原でん粉、加工・分画工程、構造及び難消化性の確認、含量測定、表示、検査、保存並びに注意情報の妥当性を評価することを目的とする。
第2条(適用範囲)
本基準は、明示したでん粉を原料として製造され、採用した消化・定量法により難消化性画分を規定したデキストリン原料及びその経口製品に適用する。通常のデキストリン、未加工でん粉又は他の食物繊維を根拠なく難消化性デキストリン量へ算入しない。
第3条(用語の定義)
- 1. 基原でん粉:難消化性デキストリンの製造に使用する植物種及びそのでん粉原料をいう。
- 2. 難消化性画分:規定した酵素消化及び分離・定量条件で消化されず、測定対象として回収される画分をいう。
- 3. 消化試験系:使用酵素、反応条件、分離操作及び定量を含む一連の分析手順をいう。
- 4. 低分子糖画分:製造又は保存により共存する単糖、二糖その他の低重合糖をいう。
- 5. 製品回収率:最終製品の前処理及び分析において対象画分を回収できる割合をいう。
第4条(要求事項)
- 1. 基原でん粉は植物種、原料部位、調達単位及び製造ロットとの関係を記録する。複数基原を使用する場合は混合の範囲と切替管理を示す。原料でん粉の同一性及び受入特性は、供給者資料と事業者が定めた確認方法により照合し、表示した由来と一致させる。
- 2. 焙焼又は加熱、酸若しくは酵素処理、加水分解、精製、脱塩、分画、濃縮及び乾燥の各工程をロット記録へ結び付ける。工程条件が糖鎖分布、低分子糖及び難消化性画分に及ぼす影響を評価し、触媒、加工助剤及び精製資材の残留について製法に応じた管理項目を設定する。
- 3. 原料の同一性は、糖鎖又は分子サイズの分布、溶解性、低分子糖組成及び採用した難消化性測定の結果から、製法に適した項目を組み合わせて確認する。デキストリン総量や固形分だけで判定せず、事業者は対象画分、共存糖及び水分に関する規格を定め、根拠を提示する。
- 4. 難消化性画分の測定では、公定法又は妥当性を確認した方法を選び、酵素の種類と活性管理、反応条件、沈殿又は分離操作、補正、標準物質及び計算式を記録する。分析法間で対象となる画分が異なる場合は結果を無条件に換算せず、表示に採用した方法との対応を明記する。
- 5. 最終製品では、消化性デキストリン、糖類、たんぱく質、脂質、他の水溶性又は不溶性食物繊維が結果へ及ぼす影響を評価する。液状、粉末、錠剤その他の剤形ごとに均質化、脱脂、抽出及び製品回収率を検証し、差し引き計算を用いる場合は測定項目と適用限界を示す。
- 6. 表示量は一日摂取目安量又は製品単位に対応する難消化性デキストリン量として示し、原料製剤量及び食物繊維総量とは区別する。事業者が表示規格を定め、最終製品の実測値、製品回収及びロット変動を根拠として提示する。第三者検査の開示では分析法、検体段階、対象画分及びロットを特定する。
- 7. 保存評価では、温度、湿度、液性及び他成分との反応に伴う加水分解、吸湿、固結、沈殿又は色調変化を確認する。包装及び開封後条件に応じて品質指標を定める。表示には基原、測定対象の定義、保存方法、原料由来の注意事項並びに製品の摂取目安を守る旨及び異常時の相談案内を記載する。
第5条(評価区分)
- 適合:基原でん粉、加工・分画、難消化性の試験系、製品回収及び表示量がロット単位で連結している。
- 一部適合:原料及び表示量は確認できるが、共存繊維の影響又は剤形別回収に補足が必要で、対応が記録されている。
- 不適合:デキストリン総量を難消化性画分として示す、分析法を特定できない、又は他の食物繊維を識別なく合算する。
第6条(運用)
事業者は、基原台帳、加工・分画記録、難消化性試験手順、製品回収検証及び保存資料により自己適合宣言を行える。本協会は申請に基づき、表示量から分析計算、製品ロット及び基原でん粉までを確認できる。基原、反応条件、精製法、測定法、配合又は剤形を変更した場合は再評価する。
附則
本基準は2026年9月5日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
