ビタミンE品質・表示基準
JHFC-S-023 制定:2026年9月6日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月6日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
ビタミンE原料は、天然由来又は合成由来の立体異性体組成、遊離型又はエステル型、さらにトコフェロール同族体の構成が異なる。原料の総量、α-トコフェロール量及び生物学的力価の表示口径を混同すると比較可能性が損なわれる。また油脂中では酸素、光、熱及び共存脂質の状態が残存量に影響する。本基準は、立体化学、同族体、エステル換算及び酸化安定性を明確にするため制定する。
第1条(目的)
本基準は、ビタミンEを配合する健康食品について、天然・合成の由来、立体異性体及び同族体の組成、力価の算定、油脂工程、分別定量、保存並びに表示情報を評価することを目的とする。
第2条(適用範囲)
本基準は、α-トコフェロール、そのエステル、混合トコフェロールその他ビタミンE供給源を用いた経口製品に適用する。酸化防止目的で用いるトコフェロールと栄養成分として含量表示するビタミンEが併存するときは、各用途及び量の根拠を区別する。
第3条(用語の定義)
- 1. 天然型:原料の基原及び立体配置が確認された天然由来のトコフェロール形態をいう。
- 2. 合成型:化学合成に由来し、複数の立体異性体を含み得るトコフェロール形態をいう。
- 3. エステル型:α-トコフェロールの水酸基が有機酸と結合した原料形態をいう。
- 4. 同族体組成:α、β、γ、δ等のトコフェロール類を分別して示す構成をいう。
- 5. ビタミンE力価:形態及び制度上の換算根拠に基づき、表示対象のビタミンE量として扱う値をいう。
第4条(要求事項)
- 1. 原料規格書には、天然由来又は合成由来の別、基原、化学名、遊離型又はエステル型、立体異性体の表記及び同族体組成を記載する。旋光性、クロマトグラフィー、標準品との一致その他適切な資料により識別し、天然型と合成型を根拠なく同一の力価として扱わない。事業者は異性体・同族体別の規格を定める。
- 2. エステル型から遊離α-トコフェロール相当量へ換算する場合は、分子組成、原料純度、水分及び製剤濃度を反映した計算書を備える。国際単位その他の力価単位を用いるときは、対象形態ごとの換算根拠と制度上の表示単位との関係を明示する。原料総トコフェロール量と表示対象量を別に管理する。
- 3. 抽出油の精製、エステル化、蒸留、濃縮、油脂への溶解、乳化及び充填について、温度、酸素曝露、光、接触金属及び保持時間を記録する。天然由来原料では基原油脂と精製履歴、合成原料では異性体組成に影響する工程を追跡する。複合油脂製品は基材油の酸化状態をロット判定に含める。
- 4. 定量法は、遊離型とエステル型及び各トコフェロール同族体を目的に応じて分別できるものとする。けん化又は加水分解を行う場合は変換率、分析中の酸化防止及び回収を検証し、総量へ含めた成分を成績書に列挙する。第三者検査では立体異性体識別の可否、検体形態、分析対象及び力価換算を明記する。
- 5. 安定性評価では、容器の遮光性及び酸素透過性、ヘッドスペース、開封反復、温度並びに共存不飽和脂質の酸化を確認する。粉末化又は乳化品は担体、被膜及び水分の影響を、油状品は過酸化の進行とビタミンE残存量の関係を観察する。期限時規格は事業者が定め、包装仕様別資料を提示する。
- 6. 含量表示は、一日摂取目安量又は製品単位に対応するビタミンE量とし、α-トコフェロール相当量、総トコフェロール又は個別同族体のどれを示すか明確にする。栄養機能食品として表示する場合は、採用する表示単位、算定対象、摂取目安及び所定の表示事項を適用時点の制度資料と照合する。
- 7. 摂取上の表示には、他のビタミンE含有製品との併用による重複及び過剰摂取を避ける案内を置く。医薬品を使用している者、治療中の者その他個別の確認を要する者には事前相談を促し、体調異常時の利用中止及び相談先を示す。注意内容と摂取目安の根拠は製品資料に保存する。
第5条(評価区分)
- 適合:由来、立体異性体、同族体、エステル換算、油脂酸化管理、期限時量及び制度表示を一貫して説明できる。
- 一部適合:表示対象量は確認できるが、同族体分別又は開封後の油脂状態に補足が必要で、補完予定が記録されている。
- 不適合:天然型と合成型を識別しない、総トコフェロールを根拠なく表示力価とする、又はエステル重量を無換算でビタミンE量とする。
第6条(運用)
事業者は、由来・立体化学資料、同族体成績、力価換算書、油脂工程記録及び安定性試験により自己適合宣言を行える。本協会は申請に基づき、表示対象量から製品ロット、各同族体及び原料工程までを確認できる。由来、異性体構成、エステル、基材油、包装又は測定法の変更時は再評価する。
附則
本基準は2026年9月6日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
