葉酸品質・表示基準
JHFC-S-025 制定:2026年9月6日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月6日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
葉酸関連原料には、葉酸、還元型葉酸及びメチル葉酸等があり、塩形、結晶水、異性体、安定化成分並びに表示換算の基礎が異なる。食品由来葉酸と添加された葉酸化合物を同じ重量だけで比較することも適切でない。さらに光、熱、酸素及び液性による分解と、妊娠を計画する者を含む対象者向け情報には慎重な整合確認を要する。本基準は、形態別同一性、葉酸当量、安定性及び制度表示を明確にするため制定する。
第1条(目的)
本基準は、葉酸又は還元型・メチル化された葉酸関連成分を配合する健康食品について、化学形態、異性体、換算、製造管理、定量、保存並びに対象者別の注意情報を評価することを目的とする。
第2条(適用範囲)
本基準は、プテロイルモノグルタミン酸としての葉酸、メチル葉酸を含む還元型葉酸及びそれらの塩又は原料製剤を含有量表示する経口製品に適用する。食品素材中の総葉酸のみを表示する場合は、抽出及び換算の対象範囲を別途明確にする。
第3条(用語の定義)
- 1. 葉酸:本基準において、プテロイルモノグルタミン酸として特定される化学形態をいう。
- 2. メチル葉酸:メチル基を有する還元型葉酸のうち、塩形及び立体配置を特定したものをいう。
- 3. 葉酸当量:化学形態、分子組成及び制度上妥当な換算根拠により表示対象の葉酸量として表した値をいう。
- 4. 異性体純度:表示対象とする還元型葉酸の立体異性体が、他の異性体と区別されている程度をいう。
- 5. 分解関連物質:光、熱、酸素又は液性の影響で生じ、表示対象量から区別すべき関連成分をいう。
第4条(要求事項)
- 1. 原料規格書には、葉酸又はメチル葉酸等の別、完全な化学名、塩形、結晶水若しくは溶媒和、立体配置、由来及び安定化剤を記載する。還元型原料は標準品とのクロマトグラフィー、キラル識別その他の適切な資料により目的異性体を確認する。事業者は形態別の純度及び分解関連物質規格を定め、根拠を提示する。
- 2. 塩又は水和物から葉酸当量へ換算する場合は、分子組成、目的異性体割合、原料純度、水分及び製剤濃度を含む計算記録を備える。食品由来の葉酸、添加した葉酸及びメチル葉酸等を併用するときは、由来別実量と採用した換算を区別する。単位又は当量概念は適用時点の公的制度資料と照合する。
- 3. 原料の溶解、混合、造粒、乾燥及び充填では、光曝露、酸素、温度、液性、金属イオン及び保持時間を形態別に管理する。微量配合では予備混合、付着、分級及び採取位置を評価し、還元型と酸化型の工程耐性が同じであると仮定しない。工程変更時は目的形態の残存及び異性体組成を比較する。
- 4. 分析法は、葉酸、メチル葉酸その他の葉酸形態及び分解関連物質を、表示目的に応じて分別できるものとする。抽出、酵素処理、光防護、酸化防止、標準品及び回収を手順化し、総葉酸法を用いる場合は測定に含まれる形態を明らかにする。第三者成績書には形態、異性体識別の可否、換算及び製品ロットを記載する。
- 5. 保存試験は、遮光、酸素透過、水分、温度及び製品の液性を形態別分解と関連付けて行う。液状品、溶解後に利用する製品及び反復開封品は調製又は開封後の目的形態の推移を確認する。事業者は期限時の葉酸当量及び関連物質の規格を定め、包装仕様とともに根拠を提示する。
- 6. 表示量は、一日摂取目安量又は製品単位に対応させ、葉酸、メチル葉酸等の使用形態と葉酸当量への換算の有無を判別できるようにする。栄養機能食品として表示する場合は、制度が対象とする成分名、表示量、摂取目安、所定文言及び注意事項との一致を確認し、独自の形態名で制度上の表示要件を置き換えない。
- 7. 摂取上の注意には、葉酸含有食品、複合ビタミンその他の製品との重複による過剰摂取を避ける案内を記載する。妊娠を計画する者、妊娠中若しくは授乳中の者、治療中又は投薬中の者に向けた情報は、適用時点の公的資料と整合させ、食品が個別の診断又は治療に代わるとの誤認を生じさせない。体調異常時の利用中止及び相談案内を示す。
第5条(評価区分)
- 適合:葉酸・メチル葉酸等の形態、異性体、当量換算、形態別定量、期限時残存及び対象者表示が整合する。
- 一部適合:形態及び当量は確認できるが、異性体分別又は調製後の分解資料に不足があり、補完計画が記録されている。
- 不適合:塩若しくは原料製剤重量を葉酸量とする、メチル葉酸の異性体を特定できない、又は総葉酸値だけで個別形態表示を裏付ける。
第6条(運用)
事業者は、形態・異性体資料、葉酸当量計算、微量混合記録、形態別試験及び保存資料により自己適合宣言を行える。本協会は申請に基づき、表示当量から製品ロット、目的異性体及び原料ロットまでを確認できる。形態、塩、異性体組成、配合、工程、包装又は分析法の変更時は再評価する。
附則
本基準は2026年9月6日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。事業者は本基準に基づき自己適合宣言を行うことができ、本協会は申請に応じて確認を行います。基準の引用・活用に関するお問い合わせはお問い合わせより。
