マグネシウム品質・表示基準
JHFC-S-030 制定:2026年9月7日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月7日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
マグネシウム原料は、鉱物、海水等からの分離物及び有機酸塩など多様である。乾燥や焼成を経た原料では、水和状態や炭酸化の程度によって重量の解釈が変わり、海水由来原料には他の塩類も伴う。粉末と液体では採取時の偏りも異なる。由来名から元素量や溶解状態を推定せず、原料の状態を測定と製品表示へ接続するため本基準を置く。
第1条(目的)
マグネシウムの化合物形、水分の基準、共存塩及び一回の採取に含まれる元素量を追跡可能にする。JHFC-A-001の五基準に従う情報公開に加え、塩類の状態変化と調製時の均一性について評価方法を定める。
第2条(適用範囲)
酸化物、炭酸塩、塩化物、有機酸塩又は食品素材からマグネシウムを供給する経口製品に適用する。原料の食品用途を確認した上で、錠剤、顆粒、溶解用粉末及び濃縮液を対象とする。カルシウムを併記する鉱物原料は各元素の表示部分を分けて評価する。
第3条(用語の定義)
- 1. マグネシウム塩組成:目的化合物と共存する塩類の構成を特定した情報。
- 2. 水和状態:化合物に結晶水等が含まれる状態で、表面の吸着水と区別して扱うもの。
- 3. 受入状態基準:乾燥前の実際の原料状態を基礎として濃度や重量を表す方式。
- 4. 調製液均一性:表示どおりに希釈又は分散した液から、偏りなく成分を採取できる性質。
- 5. 共存塩:主たるマグネシウム化合物とともに存在するカルシウム、ナトリウム等の塩類。
第4条(要求事項)
1. 品質要求―化合物と水分基準
化合物名、水和の情報及び乾燥・強熱処理の有無を規格に記載する。回折、組成分析等を原料に応じて選び、元素の検出だけで化合物を同定しない。乾燥減量を扱うときは、水以外の揮発や分解を含む可能性を検討する。事業者が同一性・純度の規格を定め、受入状態との対応を提示する。
2. 品質要求―分離・濃縮の製造管理
海水等の濃縮物は起源、濃縮、沈殿分離及び洗浄の流れを記録し、工程ごとの共存塩の移行を確認する。鉱物の焼成品は焼成後の吸湿や空気接触を管理し、有機酸塩は反応終点と残留原料を確認する。製法別に工程記録と受入成績を照合し、原料の由来名を精製度の証拠に代用しない。
3. 検査―塩類が多い検体の分析
製品検体は沈殿も含めて採取し、希釈液だけの測定になっていないことを確認する。高い塩濃度による機器応答の変動を希釈系列や添加回収で調べる。第三者検査ではマグネシウム量、検体状態、分解法及び対象ロットを記録する。検査機関と照会先を公開し、共存元素の検査範囲も原成績書で確認可能にする。
4. 表示要求―採取方法と元素量
一日摂取目安量当たりの元素マグネシウム量を示す。濃縮液を滴又は計量器具で使用する場合は、採取量の根拠と器具仕様を示す。塩重量や濃縮液の固形分を元素量と混同しない。溶解用粉末は使用する粉末量と液量を対応させ、調製後の表示値を採取試験により確認する。
5. 品質要求―保存・再分散
酸化物等の吸湿や炭酸化、塩類の固結及び濃縮液の析出を包装別に観察する。振とうを要する製品では、表示操作後の上部と下部の濃度を比較する。再分散できない状態の取扱いを定め、事業者が保存規格と根拠を提示する。乾いた計量器具の使用や密閉方法は実際の容器で確認して表示する。
6. 摂取上の注意
濃縮品には原液と調製液を取り違えない案内を設け、摂取目安を自己判断で増やさない旨を記載する。医療上マグネシウムの摂取管理を受けている者、治療中・投薬中の者には医師への相談を促す。[マグネシウムの注意情報](https://ods.od.nih.gov/factsheets/Magnesium-HealthProfessional/)等を参照し、利用後の体調変化について中止と相談の案内を整える。
7. 資料管理
受入状態、乾燥後又は調製後のいずれの値かを各成績の索引に記録する。濃縮液の密度を換算に用いた場合は測定条件を保存し、計量器具の変更履歴も残す。共存塩の成績、調製試験及び容器の版を事業者の定める期間保管し、表示量を同じ状態基準で再計算できるようにする。
第5条(評価区分)
- 適合:すべての要求を満たし、水分の基準から元素量及び調製後の採取まで整合している。
- 一部適合:元素量、調製手順と注意表示に問題がなく、状態基準の索引等の不足に是正期限が設定されている。
- 不適合:乾燥基準を無補正で転用する、析出物を除いて製品量を判定する、又は指定器具による採取を検証できない。
第6条(運用)
自己適合宣言には原料の状態基準と製品の調製方法を添える。本協会は申請時に、換算条件及び調製液の試験を照合する。濃縮度、乾燥方法又は採取器具を変えた際は宣言の前提を見直す。
附則
本基準の施行を2026年9月7日とする。照会資料には粉末、濃縮液又は調製液の区別を記載する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
