マルチビタミン・ミネラル(複合)品質・表示基準
JHFC-S-033 制定:2026年9月7日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月7日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
ビタミンとミネラルを組み合わせた製品では、同じ栄養成分が専用原料、プレミックス及び食品素材から重なって入る場合がある。さらに別粒を同梱する構成では、製造ロットと摂取単位が一対一にならない。原料の成績を並べるだけでは、製品全体の処方、混合後の残存量及び組合せの正しさを確認できないため、配合全体を検証する基準を設ける。
第1条(目的)
成分別の要求を複合製品の処方、製造、包装及び表示に統合し、重複計上と検査漏れを防ぐ。JHFC-A-001の五基準を共通要件とし、対応する成分別基準の固有事項も処方構成表に記録して適用する。
第2条(適用範囲)
ビタミン類とミネラル類を併せて含む経口健康食品に適用する。同一粒への混合、層別製剤、別包又は別粒の組合せ販売を含む。ビタミンのみ又はミネラルのみの製品は本書の対象外とし、対象処方は製品ごとに列挙する。
第3条(用語の定義)
- 1. 処方構成表:全栄養成分を原料別の寄与量、化学形態及び製品単位へ対応させた表。
- 2. 重複投入:同じ栄養成分が複数の原料経路から製品へ加わること。
- 3. 組合せ単位:別粒又は別包を含め、一日摂取目安量を構成する製品の組合せ。
- 4. 検査網羅表:各表示成分に対し、製品検査、測定法及び根拠資料を割り当てた一覧。
- 5. 設計上乗せ:保存中の変動等を見込んで処方に加える、表示設計上の追加配合部分。
第4条(要求事項)
1. 品質要求―構成原料の照合
プレミックスの内訳は栄養成分ごとに開示を受け、形態、濃度、担体及び共存する他の栄養成分を登録する。専用原料と食品素材の寄与を処方構成表で照合し、同一性と純度を各規格書・成績書で確認する。不明な内訳は合計値で埋めず、事業者が原料別規格と採用根拠を提示する。
2. 品質要求―混合と組合せ包装
配合量、粒径及び密度の差を踏まえ、予備混合、造粒又は層別化の採用理由を記録する。微量成分と多量成分の両方から指標を選び、充填位置や時間帯ごとに偏りを確認する。別粒製品は粒種の取り違えと欠落を包装工程で検査し、各製造ロットがどの組合せ単位へ入ったかを包装記録に残す。
3. 検査―成分別の網羅性
検査網羅表を用い、表示対象の全成分について最終製品で量を確認する計画を立てる。一斉分析は成分別の回収と選択性を確かめ、共存金属や色素による妨害を評価する。第三者成績書の対象成分、方法、検体段階、機関及びロットを公開し、未試験成分を含めて検査済みと示さない。原本への照会先も設ける。
4. 表示要求―一日分の算定
栄養成分ごとに一日摂取目安量当たりの量を適切な単位で示し、異なる成分の質量を合算した総栄養量を設けない。別粒・別包製品では一日分を構成する種類と数量を明記する。同じ成分の原料別寄与を重複なく集計し、包装単位、成分表及び[栄養成分表示資料](https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/nutrient_declearation/)との整合を確認する。
5. 品質要求―配合後の安定性
金属とビタミンの接触、吸湿及び剤形内の液性を処方全体で評価する。設計上乗せを行う場合は成分ごとの理由、配合時と期限時の確認結果を記録し、別成分の上乗せ率を転用しない。事業者が各成分の規格を設定して根拠を提示する。共通の保管条件で全構成品を管理できるかを調べ、保存表示へ反映する。
6. 摂取上の注意
構成成分の注意情報を突き合わせ、対象者や併用条件が異なる記述を省略せず整理する。他の単独成分製品との重複を成分表で確認する案内を設ける。別包の一部だけを追加使用する場面も想定し、組合せ単位と照合した注意文を作成する。治療中・投薬中の者は医師に相談する旨を記載する。
7. 資料管理
処方構成表、検査網羅表及び包装ロット対応表に共通の処方版を付ける。プレミックスの改訂では含まれる全成分を再集計し、旧版包装への影響も記録する。参照する成分別基準の版、原料別寄与の計算及び未完了の確認事項を保存し、事業者が定めた保存期間内は組合せ単位から復元できるようにする。
第5条(評価区分)
- 適合:全要求が充足され、表示全成分と構成品を網羅して、重複投入及び包装の整合が確認できる。
- 一部適合:全成分の同一性、量、注意及び組合せは確認済みで、資料の索引等の不足のみを期限付きで補う。
- 不適合:内訳不明のプレミックスを計上する、一部成分の結果を全体へ拡張する、又は別粒のロット対応を失う。
第6条(運用)
自己適合宣言を処方版と組合せ単位ごとに作成する。本協会は申請時に表示成分から原料別寄与及び製品試験を横断して確認する。構成成分の追加、粒種の統合又はプレミックス改訂時に全体評価を見直す。
附則
本基準は2026年9月7日より施行する。複合処方に関する照会には対象の処方版を明示する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
