セラミド品質・表示基準
JHFC-S-055 制定:2026年9月8日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月8日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
セラミドと称する食品原料には、糖を結合したグルコシルセラミドを含む抽出物もあり、総脂質量、抽出物重量及び特定の脂質群の量は一致しない。由来によって分子種の組合せも変わるため、分析標準と試料の違いを説明する必要がある。本基準は表示名称が指す構造と測定範囲を明確にし、食品原料から製品まで量を追跡するために設ける。
第1条(目的)
セラミド関連原料の化学的区分、由来及び群別含量を確認する要件を定める。JHFC-A-001を情報公開の上位規範として適用し、糖結合の有無と分析時の換算に関する証拠を追加する。
第2条(適用範囲)
対象
食品用と確認されたセラミド又はグルコシルセラミド含有原料を配合する粉末、錠剤、カプセル、飲料等を対象とする。植物、微生物又は動物由来の別を明示する。化粧品及び食用の適格性を確認していない合成類似物は含めない。他の糖脂質を配合するときは本書で定量する群と区別する。
第3条(用語の定義)
- 1. セラミド:スフィンゴイド塩基に脂肪酸がアミド結合した脂質群で、本書では糖を結合しないもの。
- 2. グルコシルセラミド:セラミドにグルコースが結合した脂質群。[構造区分の公的用語資料](https://www.ncbi.nlm.nih.gov/mesh/D005963)で名称を照合する。
- 3. 群別含量:糖結合等の構造によって分けた脂質群ごとに求める測定量。
- 4. 分子種応答差:分子種や標準物質の違いによって生じる、同じ量に対する分析応答の差。
第4条(要求事項)
1. 品質要求:由来と脂質群の同一性
植物の種・部位、微生物原料又は動物種・組織を受入資料に記載する。脂質群の分離と糖結合の確認により、規格名が示す原料か判定する。事業者が目的脂質群、共存糖脂質及びその他の脂質の規格を設定し、標準試料との比較を根拠として示す。原料の由来名称だけで脂質群を決定しない。
2. 品質要求:抽出と脱糖の製造管理
抽出溶媒、油脂との分配、濃縮及び担体への混合を工程ごとに記録する。脱糖処理を実施する場合は処理前後の群別含量を測り、糖が残る画分と生成したセラミドを識別する。再混合した画分の名称と数量を追跡し、処理前のグルコシルセラミド量を完成原料へそのまま引き継がない。
3. 検査:脂質群と分子種の定量
第三者機関に群別定量を依頼し、採用する標準物質の分子種、純度及び分子種応答差の扱いを確認する。質量分析等を使う場合は食品基材の干渉と回収率を調べる。機関名、試験法、原料又は製品の区分、ロット及び照会先を公開し、単一標準による換算値はその前提を成績に記載する。
4. 表示要求:糖を含む量の区別
一日摂取目安量当たりの対象脂質群の量を、セラミド又はグルコシルセラミドと特定して表示する。抽出物や粉末担体の配合重量は群別含量と分ける。分解後の塩基量から換算した値は換算対象と係数の根拠を示す。異なる脂質群から生じる塩基をまとめて未分解のセラミド量と表示しないよう計算を照合する。
5. 品質要求:随伴物と食品原料の管理
植物抽出物は残留農薬、溶媒及び共抽出物、発酵原料は菌体や培地由来物質等を調査する。たんぱく質を含む由来原料では除去工程と残留資料を確認する。事業者は由来別の不純物、微生物及び原材料注意の判定規格を設定し、精製度の呼称だけで検査や原材料説明を省略しない。
6. 品質要求:担体と保存中の分散
粉末化品は担体からの脂質回収、液状品は容器壁への付着と分離を確認する。保存後に群別含量を調べ、共存油脂を含む製品ではその酸化も追跡する。事業者が含量、分散性及び包装条件の規格と期限を定める。混ぜ方、密栓や遮光の表示は、実製品からの取り出し試験で裏付ける。
7. 摂取上の注意
由来原料を切り替えた製品では、同じセラミドの呼称でも原材料欄を確認するよう案内する。穀類等の抽出物は製品ごとのアレルギー情報を照合する。治療中・投薬中の者は医師に相談する旨を示す。経口用の目安量を明記し、粉末原料重量と脂質群の量を取り違える計量案内になっていないか確認する。
8. 資料管理
脂質群の同定図、脱糖前後の収支、標準物質の証明及び換算係数の選定理由を保管する。保存期間は事業者が設ける。植物部位や精製画分を変更した際は分子種応答差を再検討し、旧製品と比較できる量の範囲を記録する。表示された群名から元の分析条件へ到達できる索引を維持する。
第5条(評価区分)
- 適合:全要求を満たし、糖結合の区分、原料由来及び群別表示量の根拠を提示できる。
- 一部適合:脂質群の同定と定量は成立し、標準資料の案内等に限る不足について補完期限を定めている。
- 不適合:糖を含む量の名称が不正確、総脂質量を対象群量に代用、又は脱糖後の含量を未確認とする。
第6条(運用)
事業者は由来原料と対象脂質群を指定して自己適合宣言する。本協会は申請資料の群別分析と換算過程を確認する。由来、脱糖条件又は定量標準を変更したときに再審査し、定期的に原料名と群名の対応を見直す。
附則
2026年9月8日を本書の施行日とする。脂質群の照会には糖結合の区分と測定基準を示す。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
