プロポリス品質・表示基準
JHFC-S-061 制定:2026年9月8日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月8日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
プロポリスは採集地域や周辺植物によって組成が異なり、同じ色の原塊でも分析パターンが一致するとは限らない。抽出時に除かれるワックス、使用溶媒及び乾燥担体は、エキスの重量表示にも関わる。本基準は地域別原料の識別と抽出固形分の算定を整理し、経口製品の溶媒情報及び過敏反応の注意を確認可能にする。
第1条(目的)
プロポリスの採集由来、樹脂性成分の組成及び脱ろう・抽出過程を評価する。JHFC-A-001の情報公開五基準に基づき、原塊重量と抽出物量の区別、地域に対応した検査及び注意文の根拠を定める。
第2条(適用範囲)
対象
ミツバチが採集した樹脂性物質等からなる食品用プロポリス原料、その抽出物及び経口の液状品、粉末、カプセル等を対象とする。水、エタノールその他食品用途を確認した媒体による調製品を含む。ワックス、蜂蜜又は植物樹脂の単独原料をプロポリス抽出物と呼ぶもの及び外用品は含めない。
第3条(用語の定義)
- 1. 採集地域型:養蜂地域、採集期及び組成資料で特徴を記述した原料の区分。
- 2. 原塊:脱ろう及び抽出前の採集物で、ワックスや除去対象物を含み得るもの。
- 3. 脱ろう収支:処理前の原料、分離ワックス及び抽出へ送る画分の重量対応。
- 4. 樹脂性抽出固形分:抽出液のうち溶媒、後添加物及び規定した除去対象を除いた測定部分。
第4条(要求事項)
1. 品質要求:地域型の同一性
養蜂地域、採集方法、採集時期及び混合した原塊の内訳を記録する。起源植物を表示する場合は現地調査と組成照合等の証拠を備え、地域名だけで植物種を断定しない。色調と複数成分の分析パターンを組み合わせ、事業者が地域型ごとの識別規格を設けて根拠を提示する。
2. 品質要求:選別・脱ろう・抽出の製造管理
巣の破片、砂等の除去、脱ろう、抽出、ろ過及び乾燥を追跡する。抽出溶媒の組成、再使用の有無及び残留確認を工程記録へ含める。脱ろう収支で回収画分を確認し、ワックスを再添加した調製品は別に記録する。食品用設備の洗浄と溶媒切替え時の持越しも点検する。
3. 品質要求:指標の選択と純度
フェノール性成分等の指標は地域型と抽出法を踏まえて選び、参照原料との比較で判定する。総ポリフェノール等の総量試験だけで原塊の真正性を証明しない。事業者は抽出固形分、残留ワックス及び不純物の規格を定める。指標が異なる原料を単一成分の大小だけで同等品とする判定を避け、採否理由を残す。
4. 検査:第三者による抽出物の評価
第三者機関で指標成分のパターン及び養蜂・抽出由来の管理項目を確認する。残留農薬、動物用医薬品、元素、溶媒及び微生物から項目を選び、樹脂による回収妨害を検証する。検査機関、測定法、液状又は乾燥の別、ロットと照会先を公開し、規格や検査頻度は事業者が採集状況に基づいて設定する。
5. 表示要求:濃度と一日量
一日摂取目安量当たりのプロポリス抽出物量を、樹脂性抽出固形分又は原料製剤量の別とともに示す。原塊換算、抽出液の濃度及び指標含量を区別し、抽出液量だけを固形分量と記載しない。滴下式は滴の体積のばらつきを確認して計量方法を定め、エタノールを含む製品はその情報を見やすく表示する。
6. 品質要求:析出と容器の取扱い
保存中の樹脂析出、容器壁への付着、溶媒の揮散及び滴下量を調べる。希釈して用いる製品では推奨媒体と調製後の状態も確認する。事業者が許容する析出状態と保存期限を定め、振り混ぜ方、密栓及び開封後の扱いを試験結果に合わせて表示する。異常の判別方法を外観見本等で検証する。
7. 摂取上の注意
プロポリスのアレルギーに関する[公的な注意検討資料](https://www.tga.gov.au/sites/default/files/consult-labelling-rasml-071107.pdf)を製品評価に用いる。口や喉の刺激・腫れがあれば中止し、呼吸の異常等があれば速やかに受診する旨を案内する。治療中・投薬中の者には医師への相談を記載する。含有アルコールと希釈方法の注意を確認し、刺激を理由に継続を勧める説明を採用しない。
8. 資料管理
地域型の参照分析、脱ろう収支、抽出溶媒台帳及び滴下量試験を製品番号に連結する。資料の保管期間を事業者が決め、採集地域の混合比が変わる場合は旧組成図を残す。原塊由来の問い合わせから同じ抽出槽を使った調製品へ辿れるか確認し、注意文の改訂理由も地域型別に整理する。
第5条(評価区分)
- 適合:地域型、抽出固形分、溶媒管理及び経口使用時の注意を含む全項目に根拠がある。
- 一部適合:由来と抽出収支、重要注意の表示は確認でき、滴下試験資料の索引等の不足に補完期限を設けている。
- 不適合:起源植物を根拠なく表示、ワックス込みの原塊量を抽出固形分とする、又は把握した過敏反応情報を省く。
第6条(運用)
自己適合宣言は採集地域型と抽出媒体を指定して行う。本協会は申請資料の組成図、溶媒収支及び計量案内を確認する。地域構成、抽出媒体又は容器仕様の変更時に再検討し、定期見直しで原塊と注意情報の変化を追う。
附則
本書の施行日を2026年9月8日とし、地域型と抽出媒体を資料照会の識別項目とする。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
