桑葉品質・表示基準
JHFC-S-071 制定:2026年9月9日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月9日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
桑葉は、葉を粉末として丸ごと用いる食品と、湯で抽出して飲む食品が並行して流通する。葉粉末の分析値を、そのまま茶として調製した液の量に置き換えることはできない。葉の採取位置や茎の混入割合、乾燥及び抽出条件を残し、原料の検査結果がどの摂取形態に対応するかを明らかにするため本基準を制定する。
第1条(目的)
桑の葉に由来することの確認と、全葉粉末・抽出液それぞれの含量根拠を整える。JHFC-A-001の五基準による公開を共通条件とし、葉の選別から利用時の抽出までを検証する規定を設ける。
第2条(適用範囲)
対象
食用として取扱いを確認したMorus属の葉、その乾燥品、粉末、抽出物及び配合食品を対象とする。採用種と品種を供給資料に記載する。果実、根皮、枝を本書の桑葉量へ算入しない。葉柄を含む場合は葉身との構成を明らかにし、養蚕用等の調達記録だけで食品用原料の確認を終えない。
第3条(用語の定義)
- 1. 採葉単位:栽培区画、収穫時期及び採取した葉の範囲をまとめた管理単位。
- 2. 葉身構成:原料に占める葉身、葉柄及び混在部位の内訳。
- 3. 調製液試料:包装に示す湯量、時間及び取出し操作で調製した分析用の液。
- 4. DNJ:桑葉の組成確認に用いることがあるデオキシノジリマイシンの略記で、対象化合物を指定して用いるもの。
第4条(要求事項)
1. 品質要求:葉の同一性と選別
採葉単位ごとに植物種と葉身構成を確認し、葉の形、葉脈及び必要な識別試験を記録する。枯葉、枝、昆虫、土砂の選別結果を粉砕前に残す。事業者が受入規格と混在部位の扱いを根拠付きで設定し、切断済み原料では選別記録と供給見本を照合する。緑色の外観のみを桑葉の証明に用いない。
2. 品質要求:洗浄・乾燥・粉砕の製造管理
洗浄水の管理、加熱処理、乾燥終点及び粉砕機の篩を工程票に記す。葉柄や枝が篩上へ分かれる場合は除去量を確認する。採葉から乾燥までの滞留を追い、処理前後の水分と微生物状態で条件を検証する。粉末の粒度と分散性は用途に応じて事業者が規定し、設備運転記録で実施を確認する。
3. 品質要求:指標成分と純度の説明
DNJ等を管理対象に採用するときは、対象化合物、標準物質及び定量法を特定する。[桑葉の分離定量研究](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15030188/)を方法選定の参考とし、類似成分や配合糖の影響を確認する。事業者が指標成分、水分、夾雑物及び抽出溶媒の規格を定める。指標量を葉そのものの純度や葉身割合として表示しない。
4. 検査:摂取形態別の第三者測定
第三者機関への依頼で、全葉粉末、抽出製剤又は調製液試料の別を指定する。茶の表示根拠は実際の包装単位と調製手順で検証し、残さに残った分を液中量へ加算しない。栽培履歴から農薬等、乾燥履歴から微生物等の検査計画を定める。機関名、方法、検体形態、ロット及び照会先を開示する。
5. 表示要求:葉量と液中量の区分
一日摂取目安量当たりの桑葉粉末又は抽出物量を示す。茶葉の投入重量を記すときは飲用液の成分量と区別する。DNJ等を表示する場合はどの試料段階の値かを明記し、調製液では標準の調製条件を添える。担体を含むエキス量と乾燥葉相当量も分け、配合・抽出記録から原稿を確認する。
6. 品質要求:粉末と茶包の保存
全葉粉末は光による色の変化、吸湿及び分散の状態、茶包は包装の透湿と抽出時の破袋を調べる。保存後の指標成分と調製液への移行も必要に応じて確認する。事業者が保存規格と期限を設定し、開封後の防湿、調製後の取扱い及び容器の案内を包装試験に対応させる。
7. 摂取上の注意
全葉を飲み込む粉末か、茶葉を取り出す製品かが伝わる調製図を作る。目安量は製品形態に対応させ、同じ色になるまで粉末を追加する説明を避ける。治療中・投薬中の者は医師に相談する旨と、異常時の中止を記載する。相談資料に桑葉量、指標成分の測定段階及び併用原材料を載せる。
8. 資料管理
採葉単位から乾燥庫、粉砕機、茶包又は製剤の包装単位への移動を保存する。調製液試料の湯量、時間、撹拌及び残さ処理は分析原記録と組にする。保管期間を事業者が定め、茶包材や粒度を変えた際に旧調製試験を継承できるか比較記録を残す。
第5条(評価区分)
- 適合:葉身構成、工程及び摂取形態別の測定・表示を含む全要件が成立する。
- 一部適合:原料の同定と液中量等の根拠は確実で、調製資料への案内不足に補完期限がある。
- 不適合:枝を葉量に算入する、粉末の値を飲用液中量とする、又は調製条件のない成分量を掲げる。
第6条(運用)
自己適合宣言に全葉摂取又は茶としての調製の別を示す。本協会は葉の投入量と分析試料の対応を調べる。採葉範囲、粉砕条件及び茶包の変更時に再確認し、定期見直しでは利用者向け調製図を照合する。
附則
本基準を2026年9月9日より施行する。含量の照会は全葉と調製液を分けて扱う。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の品質・安全性を保証するものではありません。
