クレアチン品質・表示基準
JHFC-S-077 制定:2026年9月10日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月10日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
クレアチンには無水物、水和物、塩及び粉体加工品が流通し、原料重量とクレアチン本体量の関係は形態ごとに異なる。溶液や酸性の配合品では関連物質の組成が保管中にも変わり得るため、原料段階の純度資料だけで製品表示を説明できない。本基準は化学形態、換算、製造由来成分及び使用時の計量を一つの検証経路に整理する。
第1条(目的)
食品に配合するクレアチンについて、採用形態を同定し、原料受入れから一日摂取目安量当たりの表示までを再計算できる状態を確保する。JHFC-A-001の五基準を基礎として、関連物質の分別及び調製後の確認に関する要求を追加する。
第2条(適用範囲)
対象
食品用途を確認したクレアチン無水物、一水和物、クレアチン塩、微粒化品、造粒品及びこれらを含む経口食品を対象とする。化学修飾体は名称、分子量及び分析対象を別に規定し、クレアチン量へ無条件に合算しない。クレアチニンその他の関連窒素化合物は目的成分と区別する。
第3条(用語の定義)
- 1. 形態基準量:無水物、水和物又は塩のいずれを基礎に表すかを指定した量。
- 2. 本体換算:結晶水又は対成分を分け、クレアチン部分として行う計算。
- 3. 環状関連物質:クレアチンと分離して管理するクレアチニン等の物質。
- 4. 粉体加工分:造粒材、流動化材その他、微粒化又は造粒時に加わるクレアチン以外の部分。
第4条(要求事項)
1. 品質要求:化学形態と同一性
原料名称、分子式、水和状態及び塩の場合の対成分を規格書で特定する。分離分析と水分又は固体状態の確認を組み合わせ、採用標準物質との差を記録する。元素窒素量だけを同一性又は含量の証明に用いない。事業者が形態別の同一性、純度及び水分規格を定め、根拠と判定手順を提示する。
2. 品質要求:反応・精製・粉体工程
合成原料では出発物質、反応、晶析、洗浄及び母液分離を工程図に示し、経路に応じて未反応物、反応副生成物、溶媒又は触媒の管理対象を選ぶ。粉砕、微粒化又は造粒では再処理の有無と粉体加工分を記録し、採取位置による組成差を確認する。各管理規格は事業者が設定し、工程変更時に妥当性を見直す。
3. 品質要求:関連物質と純度計算
環状関連物質を目的成分から分離できる方法を採用し、試料調製中の温度、液性及び待機時間を管理する。純度表示には現物基準又は乾燥基準等の分母を付し、本体換算を行う場合は式、原子量・分子量の参照元及び丸めを残す。差引き値を個別関連物質の検査結果とせず、事業者が対象ごとに規格と根拠を示す。
4. 検査:最終製品での分離定量
第三者機関へ化学形態、処方、抽出液及び測定までの保持条件を伝え、クレアチンと環状関連物質を別々に測定する。複合粉末では他の窒素成分、液状品では採取位置の影響を検証する。元素、微生物、残留物等の項目・頻度を由来と工程に基づき定め、機関名、方法、試料段階、対象ロット及び照会先を公開する。
5. 表示要求:形態と一日量の算定
一日摂取目安量当たりのクレアチン量について、形態基準量か本体換算かを明示する。塩の総重量、水和物重量及び粉体加工品重量を目的成分量と同じ欄で混同しない。付属スプーン等を用いる製品は、実包装から採取した質量のばらつきを調べ、計量操作、回数及び表示量を配合記録と製品分析で照合する。
6. 品質要求:保存・調製条件
乾燥品は吸湿、固結及び水和状態を、液状品はクレアチンと環状関連物質の推移を実包装で確認する。溶かして用いる製品では水量、液性、温度、保持時間及び撹拌後の採取を試験条件に含める。事業者が剤形別の保存規格と期限を決め、作り置き又は混合方法の案内をその試験範囲に一致させる。
7. 摂取上の注意
目安量は採用した形態基準を併記し、粉体加工品重量を基に利用者がクレアチン量を重ねて計算しないよう案内する。複数製品を併用する場合は各表示を確認する旨を示す。治療中・投薬中の者は医師に相談する旨、異常を感じた場合は摂取を中止する旨を記載し、相談用資料に化学形態と一日分の量を載せる。
8. 資料管理
原料形態、標準物質、関連物質、粉体加工分及び本体換算を資料台帳で関連付ける。原料ロットから粉砕・造粒、配合、包装及び検査検体まで追跡し、計算表の版を表示原稿へ結び付ける。保存期間は事業者が定め、形態、処方、調製案内又は分析条件の変更前後を同一基準で比較した記録を残す。
第5条(評価区分)
- 適合:形態、関連物質、製品定量、換算及び計量案内が一貫し、根拠資料を追跡できる。
- 一部適合:表示量と関連物質の判定は確実で、資料案内等の軽微な不足に補完期限がある。
- 不適合:形態基準が不明、関連物質を目的成分へ含める、又は原料純度だけで最終製品含量を表示する。
第6条(運用)
自己適合宣言には採用形態、量の基準及び調製案内の有無を記す。本協会は任意ロットの計算表と第三者成績を照合する。原料形態、反応経路、粉体加工、剤形又は分析法を変更した場合に再評価し、定期見直しで現行包装の計量表示を点検する。
附則
本基準は2026年9月10日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
