ブルーベリー・ビルベリー品質・表示基準
JHFC-S-078 制定:2026年9月10日
一般社団法人日本認定健康食品協会 制定基準(原文)
一般社団法人日本認定健康食品協会
制定:2026年9月10日 / 施行:同日
前文(制定の趣旨)
ブルーベリーは複数の栽培種を含む流通名であり、ビルベリーとは植物種、果実の組織及び色素組成が同一ではない。果汁、果実粉末、搾汁残さ抽出物及び精製色素では、同じ原料重量表示でも内容が異なる。アントシアニンの値も抽出、分離及び換算方法に左右されるため、本基準は植物、使用部位、加工収支及び測定値の意味を明確にする。
第1条(目的)
ブルーベリー又はビルベリーを配合する食品について、原植物と果実画分の真正性を確保し、色だけに依存しない品質判定及び含量表示を行う。JHFC-A-001の五基準を基礎に、両名称の区分とアントシアニン分析に固有の要件を定める。
第2条(適用範囲)
対象
Vaccinium属として種を確認したブルーベリー類及びビルベリーの成熟果実、果汁、乾燥粉末、果皮・果肉由来抽出物並びに配合食品を対象とする。葉、茎、別属のベリー、外から加えた着色原料及び種を特定できない混合果実は別原料として扱い、対象果実量又は対象色素量へ合算しない。
第3条(用語の定義)
- 1. 植物区分:学名、栽培種又は野生採取種をロット単位で識別する区分。
- 2. 果実画分:果皮、果肉、果汁、種子又は搾汁残さのうち、原料として用いた部分。
- 3. アントシアニン内訳:分離法で指定した個々の色素成分と測定値の対応。
- 4. 総量換算値:採用した標準物質又は吸光特性を基礎に、複数成分をまとめて表した値。
- 5. 外添色素:対象果実以外の原料から配合した着色成分。
第4条(要求事項)
1. 品質要求:植物種と果実画分の確認
学名、採取又は栽培地域、果実の形態及び供給者の選別記録を受入ロットへ結び付ける。粉末化前の標本又は画像を保存し、加工後は組成分析等を組み合わせて植物区分を確認する。ブルーベリーとビルベリーを混合する場合は各投入量を別に記録する。事業者が同一性と夾雑物の規格を定め、果色だけを判定根拠としない。
2. 品質要求:搾汁・抽出・精製の収支
果汁、果皮、果肉、種子及び搾汁残さの分流を工程図に示す。抽出溶媒、液性、ろ過、吸着、溶出、濃縮及び乾燥を記録し、色素が移る画分と廃棄画分を区別する。担体、酸味料又は外添色素は独立した投入として管理する。事業者は原果実から原料製剤までの収支規格を根拠付きで設定する。
3. 品質要求:色素組成と純度
アントシアニン内訳を品質指標とする場合は対象成分、標準物質及び分離条件を定める。総量換算値は個別成分の合計と区別し、アントシアニジン換算又は標準一成分換算であるときは計算法を示す。糖、有機酸、水分、担体及び外添色素を純度説明から識別し、事業者が規格値と採用根拠を提示する。
4. 検査:着色妨害を分ける第三者分析
第三者機関へ植物区分、果実画分、抽出原料及び全配合色素を伝える。比色測定を用いる場合は液性、濁り、分解色素及び他植物色素の影響を評価し、真正性の判定には必要に応じて分離分析を加える。農薬、元素、微生物、残留溶媒等の項目・頻度を由来と工程から定め、機関名、方法、ロット及び照会先を公開する。
5. 表示要求:二種名称と測定量
一日摂取目安量当たりの果実粉末、果汁固形分又は抽出物の量を、ブルーベリーとビルベリーに分けて表示する。両者の合計だけを示す場合は内訳の照会方法を用意する。アントシアニン量には総量換算値か内訳合計か、標準物質と測定対象の参照先を付す。原果実相当量は水分基準と収支を示し、濃縮倍率だけから算出しない。
6. 品質要求:光・温度・液性への保存管理
実包装で色調、沈殿、水分及び採用した色素指標の推移を測定する。液状品は容器の上部と下部、粉末は開封後の吸湿と再分散を確認し、見た目の退色だけを含量判定に用いない。事業者が遮光、密封、保存条件及び期限を定め、調製液の保管案内がある場合はその状態でも検査する。
7. 摂取上の注意
濃縮液又は粉末を希釈する製品では、使用する計量器具、水量及び調製後の取扱いを明示する。複数のベリー製品を併用するときは原料名と各包装の目安量を確認する旨を示す。治療中・投薬中の者は医師に相談する旨、異常を感じた場合は摂取を中止する旨を記載し、相談用資料には植物区分と外添色素の有無を含める。
8. 資料管理
原植物の同定資料、果実画分の分流、抽出収支、標準物質の証明書、クロマトグラム及び表示計算をロット別に保存する。事業者が保管期間を定め、植物種、収穫地域、抽出条件又は標準物質の変更時は同一試料又は橋渡し試験で値の関係を確認する。販売画像の色調整及び原稿差替えも版履歴に含める。
第5条(評価区分)
- 適合:植物区分、果実画分、外添色素、分析条件及び表示量が資料上で区別されている。
- 一部適合:真正性と含量の根拠は確実で、内訳の公開案内等に限る不足に補完期限がある。
- 不適合:両原料を無記録で置換する、色だけで真正性を判定する、又は換算条件の異なる値を合算する。
第6条(運用)
自己適合宣言には植物区分、果実画分及びアントシアニン表示の計算基礎を付す。本協会は原料標本から製品分析までを標本追跡する。植物種、使用部位、抽出・精製又は測定標準の変更時に再評価し、定期点検で包装写真を含む表示の整合を確認する。
附則
本基準は2026年9月10日から施行する。
※本基準は情報公開・品質管理のあり方に関する評価基準であり、個別製品の効果効能・安全性を保証するものではありません。
